三枝 愛
「Vitz 〜消費者ニーズに応えたトヨタ〜 」
1999年は不況の真っ只中で消費者の高い買い物の買い渋りが目立っていた。その中でトヨタが開発した「ヴィッツ」は1999年1月のデビュー以来、あっという間に売れに売れ、国産ベストセラーカー・トップの座を占めた。クルマ作りの概念を根底から覆した「ヴィッツ」というクルマについて探ってみた。
☆売れた理由は・・・@コンパクトカー、A低価格・低燃費、B環境にやさしい車
☆ターゲットは・・・@女性(基本的に)、Aカローラに見向きもしない若年層、B日本人だけでなくヨーロッパ人も。
☆これからのヴィッツ・・・ターゲット層の拡大と、国産車の販売台数トップを目指す。
「ヴィッツ」は的確なマーケティングで誕生したクルマである。トヨタほどの大企業が、
数を売ることによって利益が出るコンパクトカーに思い切った冒険をしたことは、その柔
軟な発想とそれを認める組織の力に目を見張る思いがした。「ヴィッツ」の登場により、
ひとつの転機を業界に促したと言える。